マザー
今に始まったことではないのだけれど、母の言っている事が全く分からない事が最近多々ある。
ボケてきたとかそーゆーことではない。
もともと、全ての意思決定を夫と神様に委ね切ってきた人生ということもあり、かなりの他者依存&意思決定ゼロぶりがすごいのだ。
例えば車である目的地に向っている時、
右か左か分からない時ありますよね?
そんな時、
私『あれーどっちだろうなーこの道。どっちだと思う?母さん。』
母『うーん、どっちだろうねー。右かもしれないし、はたまた左かもしれないねー。』
私『分かんないけど右行ってみる?右の気がしてきたし。』
母『そーねー。まー、右なのかもしれないね・・・・・・(左かもしれないけど)←人間の耳で聞き取れるか聞き取れないか極限のボリューム』
私『じゃ、右行くね。』
実際は左だったことが判明
母『(かすかにきこえるサウンドで)やっぱり、左だったんだわ。。。。』
オレ『(イラッ!!!!!!)』
という風に自分では責任を負わず、絶妙な間合いとボリュームでさりげなく責任を転嫁させるスペシャリスト。恐ろしいスナイパーなのである。
あげればキリがないのだが、絶妙なラインでのやり取りで僕ら兄弟は時にイライラし、時に絶望し、時に発狂させられてきて、自分が精神疾患におちいってしまうのではという状態を経験してこさせられてきた。
まー、そんな母なのだが、発言も支離滅裂だが、想像力も半端ない。
メールをなににしたらいいのかと相談があったから、Yahoo!メールを勧めて母が使いはじめた。
そしたらある日、電話が母からかかってきた
『Yahoo!から個人情報とかがもれてるのじゃない!?!なんかニュースとかでも出てたよーな気がするし、最近知らない人が外にいたりすることがあるし、あれは、ヤフーのせいじゃないの?!!』
という何故かクレーム気味で、ヤフーメールのカスタマーセンターのオペレーターのよーな気持ちになる自分がいた。
『いや、母さん、よく状況わからないんだけどひとまず外に人がいるのと、ヤフーメールは関係ないと思うよ。』
母『でも、パソコンのMの字も押しづらくなってきたし、とにかく最近おかしいのよ!!』
という完全に手のつけられない制御不能の
原発のようになってしまい、思い込んだら止まらないのだ。
ほんとーに困ってしまう。
最近、さらに様子がおかしい。
また不運なことに主語述語動詞などの文法も苦手なのもあいまってさらに状況をコンプリケィティッドにさせてしまっている。
(いや、むしろ英語の教師をしていた母はそこらへん弱かったらまずいし、教え子とかどーなってしまうのだろうと思うのだが、実際そーなのだ)
いや、むしろ、わざと暗号化して結果として分かりづらくなっているのかもしれない。
とにかく新しい手法の伝え方だ。
12/19のやりとりをノンフィクションでお伝えします。
母『パソコンを開いたら、12月18日づけでアメリカンエクスプレス、母さんがパルコの八木さん、だけど土日はお休みらしいから土日は五十嵐さんね、その人から特別に今回ノジマのことを含めてよくしてもらってるんだけど、その件のつながりで、ポーンと画面の中央に出てきてるんだけど、これアメリカの方に情報もれてるんじゃないのかしら?!』
俺『?え?パソコンの何にアメリカンエクスプレスが表示されたの?』
母『パソコンあけたら、ポーンとほらwad'!,"")))))』
俺『え?母さん!母さん!』
母『ぅうぁあ!電話切れる!?あれ? あ・・・・』
俺『?もしもーし!もしもし、母さん!?』
母『・・・・・』
俺『』
母『・・・プー、プー、プー。プー。(電話音)』
とてつもない事件性。
もしや、とんでもない国家機密を持っていて、それを必死に暗号化して我々に命がけで伝えているのではないか。
もはや、そんな気もしてきた。
そんな母は、今日も元気である。
あ、また電話きた。